年末の大掃除シーズン。「もう使わないし捨てよう」と思っていた物が、実は意外な“資産”になっているかもしれません。
メルカリが行った調査によると、家庭に眠る「かくれ資産」は 平均71万5000円。さらに、年末に捨てられてしまう不用品を換金すると、1人あたり8万9000円分にもなるという結果が出ています。
これは、FPとして家計改善の提案をする立場から見ても見逃せない数字です。年間のレジャー費や保険料、教育費の一部が賄えるほどのインパクトがあります。
■平成レトロブームで高値取引が続々
今回紹介されたイベントでは、実家にありそうな“捨てがちアイテム”が並びました。
ブラウン管テレビ、古いFAX、ガラケー、スキーウェア、当時の少女マンガ雑誌など、今では使わない物ばかり。しかし、中には1万円以上で取引される例もあるのです。
特に追い風となっているのが 平成レトロブーム。
レトロゲームを“当時の環境で”遊びたい人がブラウン管テレビを1万3600円で購入するケースもあり、古い雑誌や当時流行したデザインの洋服も人気が再燃しています。
FP視点で見ると、これは「価値の再評価」が進んだ結果。
インフレ時代に入り、モノの価値が見直される中で、かつて日用品だった物が“希少な資産”に化けることは珍しくありません。
■写真を撮るだけで相場が分かる時代
メルカリでは出品前に商品の写真を撮るだけで、似た商品の取引価格が簡単に調べられます。
つまり、「価値があるのか分からない…」と迷う必要がなくなったということです。
FPの立場で強調したいのは、
“捨てる”=資産の喪失 であることに気付くという点。
不要品の現金化は、副業や節約よりハードルが低く、家計改善効果が高いのが特長です。
■家計改善につながる「3つのメリット」
不用品を売ることは、以下のような家計メリットを生みます。
- 即効性のある収入源になる
捨てるはずの物から数万円〜十万円規模の収入が生まれる可能性があります。 - 家計の棚卸しができる
物を整理することで、無駄な買い物の傾向が見え、改善ポイントが把握できます。 - 保険や教育費など“固定費見直し”のきっかけになる
不用品で得た収入を、NISA・iDeCo・保険見直し時の預金などに充てることで、将来の資産形成につなげられます。
■“捨てずに写真を撮る”から始めよう
「古い物だから売れないだろう」という思い込みこそ、最大の損失です。
時代の変化、平成レトロブーム、そして“オンライン売買文化の成熟”により、価値を感じてくれる誰かが確実に存在します。
年末の大掃除は、家計を整える絶好のチャンス。
捨てる前にぜひ一度、相場を調べてみてください。
あなたの家にも、思わぬところに“眠れる資産”が隠れているかもしれません。

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